<事業内容>
砂や砂利など、コンクリートを作る際に必要な土木材料(骨材)の販売と、建築工事にともなう外構工事を請け負う。とくに近年、川越市内で採れる良質な「荒木田土(あらきだつち)」が高い評価を受けている。粘度と滑りにくさのバランスがよく、ひび割れが起こりにくい荒木田土は、相撲の土俵や野球場のメインピッチなどに最適で、現在、両国国技館のほか大相撲の全場所で、同社の荒木田土が使われているほど。相撲部屋からの注文は後を絶たない。
近年注力しているのが、セメントに由来する有害物質、六価クロムの浄化事業。バイオの力で六価クロムを安全無害な三価クロムに還元浄化する商品を、同社は東京工科大学の杉山友康教授と共同開発・研究を行い、実用化した。
セメントは原料である石灰石を超高温で焼いて作る際に六価クロムが発生する。これは発がん性のある極めて毒性の強い物質で、土壌汚染の原因の一つ。同社は再生コンクリート砂に散布する浄化剤「再生6出なし」に加え、軟弱地盤を固めるセメント系固化材に添加する「改良6出なし」も開発、実用化。その土地で暮らす人々の健康や建物の資産価値を守ることに貢献している。「再生6出なし」は平成25年度川越KOEDO E―PRO奨励賞も受賞している。
「この商品は売り上げとしては全事業の1%にも満たないが、土壌汚染問題がとても深刻になってきている昨今では、一番育てていきたい事業。環境問題に真摯に取り組み、安心して暮らせる街づくりに貢献することで、お客様から信頼される企業でありたいと思っています」と代表取締役・初野直樹さんは力を込めて話す。