<事業内容>
パンや菓子、ナポリ・ピッツァを焼く業務用の石窯やオーブンを自社で設計・開発し、国内で作る。「100%純国産」がツジ・キカイの特長だ。なかでも代表取締役社長・山根証さんが注力しているのは、2004年から本格的に開発を始めた「ナポリ・ピッツァ」専用の石窯。理想のナポリ・ピッツァの品質に焼き上げるために、石窯に最適な石(セラミック)の開発から始めたという。
加熱しても膨張しない石を研究・開発し、継ぎ目のない一体成型したセラミックから成る石窯の開発に成功。耐久性が抜群によい石窯は、圧倒的な蓄熱量の大きさ、遠赤外線量の豊富さ、調湿効果に優れており、生地のうまみや香りを逃さず、焼きムラのない安定した焼き上がりを実現した。さらに2010年には、「電気式」のナポリ・ピッツァ用石窯「イーナポリ500」を開発。設置場所を選ばない小さな石窯だが、従来の薪式の石窯同様、本家本元のナポリ人ピッツァ職人たちからもその実力が認められている。
「日本では、ピザは誰もが知っているけど、本物の“ナポリ・ピッツァ”の味を知っている人はまだ少ない。そのおいしさと素晴らしさをもっと広めたい」と語る山根さん。2016年から「イーナポリ500」を使ったナポリ・ピッツァ職人選手権「ツジ・キカイ チンクエチェントカップ」を開催。さらに他業種とのコラボレーションを積極的に行うなど、ナポリ・ピッツァの食文化の魅力を伝えることに情熱を注いでいる。