<事業内容>
自動車や家電製品、ゲーム機、医療機器、工作機械、電車や飛行機、発電機……。私たちの身の回りにある機器・機械には、あらゆるところに「ベアリング(摩擦抵抗をできる限り少なくしてスムーズに動かしたり回転させたりする仕組み)」が使われている。同社は「まっすぐ動かす(直動)ベアリング」生産のパイオニアとして1962年に設立。レジやATMなどの紙幣を抑える装置、半導体や自動車などを作る機械の中など、多方面に使われている直動ベアリングを開発、製造、販売する老舗だ。
1960年代には、和光市にある本田技術研究所からレーシングカーのエンジン周辺の部品の開発・製作を受託。さらに1980年代後半になると直動案内と精密な加工技術を駆使したユニット製品(精密位置決めステージ)の開発にも乗り出す。
直動機器事業に加え、これら精密部品加工、ユニット製品事業を合わせて3つの柱とし、社会を支える基盤となるモノづくりに邁進する同社。売上の6割を占める直動機器事業は、国内のパイオニア的存在としての開発力と品揃えに絶対の自信をもつ。最近は釣り具のルアーに直動ベアリングを応用するなど、他業種とのコラボにも取り組んでいる。
「社内人事制度の改革や働きやすい環境づくりにも注力しています」と取締役の佐々木宏行さんは話す。人事評価では独自の評価基準を設けたり、社員間での「ありがとう」の気持ちを発信するシステムを作ったり、社内改善の提案や技術レポート提出をした社員の中から選ばれる「ファイスター賞」の表彰を行うなど、心技体三拍子そろった企業風土づくりに励んでいる。