<事業内容>
もはやパソコンやスマートフォンを使わない生活など考えられない現代だが、それに欠かせないのが、身の回りに網の目のように張り巡らされている情報通信ネットワークだ。通信興業は1947年の創業以来、一貫して情報通信用ケーブルの専業メーカーとして通信インフラを支えてきた。
LANケーブルや光ファイバーケーブルなど、通信用電線・ケーブルに特化し、研究開発から製造、販売まで一貫してすべてを川越市の本社工場で行っており、高品質な製品づくりが同社の強みになっている。
設立当初の電電公社(現・NTT)用ケーブル製造から始まり、その後、住友電工との技術指導援助契約を結び、光ファイバーケーブルの製造等へと発展していくなかで、安定した高品質の製品を提供する技術力が磨かれていった。
1979年から自社ブランドの開発を始め、1990年には日本初のLANケーブル「TSUNET」シリーズの製造販売を開始。環境に配慮したエコ対応のケーブルも製造するなど、現在はさまざまな用途に対応した、幅広い製品の開発にも注力している。2020年からは、GIGAスクール構想のもと、川越市内の小中学校の情報通信ネットワークにも同社の製品が使われている。
「今後もファクトリーオートメーション(人が少なくなることで求められる自動化)が進んだところや、人がアクセスしにくい場所を遠くからモニターする監視カメラなど、通信ケーブルが活躍するところは増えていくでしょう。時代のニーズに沿った製品をいち早く開発、提供し続けていきたいですね」と代表取締役の石橋栄子さんは展望を語る。