世の中にない技術を開発
熱処理業界をリードする
日本刀を作るとき、熱した鉄を水に入れるという焼入れという熱処理を行うと、ジュっという音がして強度が増す。今日、自動車のギアやシャフトをはじめ、多くの部品は、各種の熱処理を経て目的に適した質と強度を実現している。オリエンタルエンヂニアリングは、このような熱処理用の装置を製造販売するとともに、自社製装置で熱処理加工も受託している。
窒化とは比較的低温の装置の中にアンモニアガス等を充満させ、鉄鋼材料でできた部品中に窒素を浸透拡散させることで表面硬化させる技術を指す。同社の窒化ポテンシャル制御システム付きガス軟窒化装置は、装置内の気体の状態を水素センサーが感知し処理品の最適な品質を確保するとともに、空気中への二酸化炭素放出を極めて少なくする環境に優しい熱処理技術を確立した。
また、最先端の真空浸炭装置では、このセンサー制御技術は、日米ヨーロッパ中国で特許を取得。同じく、オンリーワン技術である同社のP-CVDは、プラズマを利用し従来よりも低温で複雑形状品に均一に表面処理を施すことで、金型等の高寿命・高機能をもたらす。「インターネットでこの技術を知ったメーカーから問い合わせが殺到している」(代表取締役の小﨑一雄さん)。自社技術で熱処理業界をリードする。